記事掲載日:2026/6/26
「できる限りの省エネ対策はすでにやり尽くした。これ以上、どうやってエネルギー消費やCO2を減らせばいいのか……」
現在、多くの工場の経営者や管理職の方が、このような壁に直面しています 。 照明のLED化やエアコンの温度管理など、従来の「省エネ(エネルギーを使わない)」だけでは、大幅な削減が難しくなってきているのが現実です。
そこで次に製造業が取り組むべき一手が、工場内にあふれる「熱」に着目し、 無駄に放出されていたエネルギーを徹底的に有効活用する「活エネ(エネルギーを回収して活かす)」という考え方です。
今回は、工場内で発生している熱の正体をひも解き、コスト削減とカーボンニュートラルを同時に達成する「活エネ」の具体的なアプローチと、 それを支援する東邦ガスの『CN×P』について解説します。
工場では、目に見えないところで実にさまざまな「熱」が発生し、その多くが利用しきれずに空気中や排水として外へ逃げてしまっています。 まずは、工場内でどのような熱ロスが発生しているのか、その性質から考えていきましょう。
ボイラや加熱炉、蒸気配管などは、稼働しているだけでその表面から常に熱を周囲に放熱しています。 特に、長年のレイアウト変更で残ってしまった「不要な蒸気配管」は、ただそこにあるだけで燃料を無駄に消費し、周囲に熱を逃がし続ける原因になります。
ボイラや燃焼設備から出る高温の「排ガス」や、洗浄・冷却プロセスから出る「温排水」など、生産の過程で必ず生じる、文字通り「捨てられている熱」です。 これらは高い温度を保ったまま処理されていることが少なくありません。
コンプレッサ(空気圧縮機)や大型のモーター、油圧機器など、動力を生み出す機械は稼働に伴い強い熱を発します。 これも、これまでは単なる「お荷物(冷却が必要なもの)」として処理され活用されてこなかった熱ロスのひとつです。
これまでは、これらの熱を「出さないようにする(省エネ)」ことに主眼が置かれていました。 しかし、すでに多くの企業が取り組みを進めた今、あまりに無理な省エネは、生産性の低下を招きかねません。
そこで重要なのが、無駄に放出されていた熱を、別の場所で有効活用する「活エネ」へのシフトです。
例えば、工場を建てる際やレイアウトを変更する際、機器の設置位置の検討に「熱の有効活用」という視点をあらかじめ組み込んでおきます。
・コンプレッサの排熱を、隣接する室内の暖房や乾燥工程の予熱に利用する
・ボイラの排ガス熱を回収して、ボイラに給水する水の事前加熱(予熱)に利用する
・空調の室内機の設置位置を効率的な配置にする
このように、工場内のエネルギーを循環させる仕組みをつくり、熱エネルギーを有効活用することで、 全体の光熱費・燃料費の削減が期待できます。
「自社の工場で、どこからどれだけの熱が逃げているか分からない」
「活エネに取り組みたいが、何から手をつければ費用対効果が高いのだろう」
そうしたお悩みを解決するのが、東邦ガスのカーボンニュートラル支援サービス『CN×P』です。『CN×P』は、カーボンニュートラルのための支援サービスですが、「工場の熱ロス」診断ももちろん対応します。
これまで幅広い業種のお客さまに都市ガスや電力、エンジニアリングを提案してきた知見を活かし、以下の3ステップでお客さまに寄り添ったご提案をいたします。
【専門用語解説】エンジニアリングサービスとは?
単に省エネ機器を販売・設置するだけでなく、工場全体のエネルギーバランスを考慮し、システム設計から施工、アフターメンテナンスまでを総合的に技術支援するサービスのことです。
『CN×P』では、工場の熱ロス改善である活エネや省エネ、運用改善、設備導入など脱炭素への取り組みを、削減効果と費用対効果(円/t-CO2)でグラフ化した「CNカーブ」を作成することも可能です 。

図:CNカーブのイメージ
「CNカーブ」は取り組みの費用や効果が視覚的に一目で把握できるため、「コストを抑えながら、最大の効果を出す」計画が立てやすくなります 。
今後工場の競争力を維持・強化するためには、「省エネ」の先にある「活エネ」へ舵を切ることが不可欠です。 適切にエネルギーを利用できているかの診断を進めることで、工場内のエネルギーを有効活用し、コストを大幅に抑える脱炭素経営が可能になります 。
「まずはうちの工場のボイラや配管の熱ロス、排熱の量を測ってほしい」といった、一歩目の『熱ロス』の診断からお気軽にお声がけください。
▶ 東邦ガスのCN×Pの詳細・お問い合わせはこちら
(参考)環境省「中小規模事業者のための脱炭素経営ハンドブック -温室効果ガス削減目標を達成するために-」