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大企業のCO2報告ルール変更、保全活動など森林吸収量を評価算入 4月から

記事掲載日:2026/4/28

※本記事は「環境ビジネスオンライン」より提供を受けて掲載しています。

政府は2月12日、「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」(SHK制度)において、森林吸収量などについて、 森林保全活動や木材利用などによる温室効果ガス(GHG)排出量抑制に寄与する取り組みを調整後排出量に報告できるようにするため、改正省令を公布した。4月1日から施行される。

SHK制度における吸収量評価のメリット

画像はイメージです

SHK制度では、一定量以上の温室効果ガスを排出する事業者(特定事業所排出者)に自らの排出量の算定と国への報告を義務付けている。 特定事業所排出者とは、エネルギー起源のCO2排出においては全事業所のエネルギー使用量合計が原油換算1,500kl/年以上、 非エネルギー起源のCO2やそのほかの温室効果ガスの排出においては、各種類ごとに定める排出量の合計量がCO2換算で3,000t以上となる事業所などが対象となる。

今回、2025年4月に施行された改正温対法を受け、排出量算定・報告制度の運用見直しとして、森林吸収量を調整後排出量に算入できるよう省令を改正した。

SHK制度における算定方法検討会では、SHK制度において森林吸収量などを評価するメリットを次のように挙げている。

  • 特定排出者は、所有する森林の適切な経営管理を通じて達成された森林吸収量を調整後排出量として算定報告できるようになり、 吸収源活動を事業活動全体の排出量の算定において評価できるようになる。吸収量の⾒える化により、事業活動を行う地域・流域における⽣物多様性保全や⽔源涵養など、 吸収源の保全以外の社会貢献についてもPRが可能となる。
  • 特定排出者⾃らが所有する建築物では、木材需要の拡大が期待されている。木材製品の炭素蓄積変化量がSHK制度の算定報告対象となれば、 木材利用による効果を定量化して示すことが可能となり、投資家への訴求などが期待できる。また、店舗・オフィスなどの⽊造化を推進しようとする企業に対する後押しにもつながる。
  • 「森林等炭素蓄積変化量」を新設など改正内容の概要

    主な改正内容の概要は以下の通り。

    「国内認証排出削減量」に森林整備などの吸収量を追加

    「国内認証排出削減量」に、「自らの温室効果ガスの吸収作用の保全及び強化に係る取組」により削減などがされた二酸化炭素の量を加える。

    「森林等炭素蓄積変化量」を新設

    新たに森林等炭素蓄積変化量を数値化する概念を明記した。森林等炭素蓄積変化量とは、国内における森林の整備と保全や、 森林以外の土地の森林への用途の変更、建築物・家具などにおける木材の使用など伴い変化した炭素蓄積の量に相当する二酸化炭素の量として、環境大臣、経済産業大臣、農林水産大臣が定めることとしている。

    特定事業所排出者の報告義務を追加

    特定事業所排出者が調整後温室効果ガスを算定した場合は、調整後排出量の算定に用いた森林等炭素蓄積変化量に係る説明の報告を求める。

    様式の改正

    報告する森林等炭素蓄積変化量その他の情報について記載事項を設ける。 また、任意報告様式に関して、自らの吸収量などに関する取り組みと吸収量などだけでなく、販売した木材製品などに係る炭素蓄積に関する事項を加える。

    検討会の議論を踏まえ対応

    地球温暖化対策推進法(地球温暖化対策の推進に関する法律)に基づき事業者が事業所管大臣に報告する「温室効果ガス算定排出量」については、 「温室効果ガス算定排出量等の報告等に関する命令」において定められている。2025年6月に開催された「第10回温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度における算定方法検討会」において、 SHK制度における森林吸収などの扱いについて議論され、任意で調整後排出量の算定に用いることができるようにすべきとされた。今回、これを踏まえ、報告命令(省令)について、所要の改正を行う。

    廃棄物焼却廃熱の使用に伴うCO2排出は、報告対象外に

    なお SHK制度において、他者から供給された廃棄物の焼却廃熱の使用に伴うCO2排出量について、算定・報告の対象外とする改正省令を1月に公布。同じく4月から施行される。

     

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