【事例紹介】建材製造メーカーさまのカーボンニュートラルへの取り組みについて|TOHOBIZNEX

カーボンニュートラル取り組み支援「CN×P」導入事例紹介

カーボンニュートラルの実現に向け、工場単位での省エネ活動から全社を挙げた取り組みへ

記事掲載日:2023/08/31

建材製造メーカーのサスティナビリティ推進部部長及び課長に、自社のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みと、 2023年に東邦ガスのCN×Pを利用された経緯とその成果、今後の取り組みについてお話を聞きました。(インタビューライター 生木卓)

建材製造メーカーのカーボンニュートラル

Q.御社の事業内容について教えてください。

主に建材製品の製造メーカーとして、全国7カ所に工場を有しています。 またグループ会社もいくつかあり、東南アジアを中心とした世界各国にも海外グループ会社があります。

建材製造メーカーのカーボンニュートラル

Q. 環境問題については、いつ頃から意識されていましたか?

1999年に環境ISO14001を取得して以来、ボイラーの台数制御、ボイラー誘引ファンのインバータ制御、 コンプレッサーの台数制御/インバータ制御、エネルギー消費機器の管理標準に従った運⽤管理、スチームトラップ点検の強化、 照明設備のLED化などを順次進めてきました。当社固有の技術として、ボイラーの排ガスの燃焼装置を設置して熱エネルギーの回収も行っています。 また近年では、建材製造ラインの乾燥⼯程での樹脂膜の最適化による省エネルギーと省資源にも積極的に取り組んでいます。

建材製造メーカーのカーボンニュートラル

Q. サスティナビリティ推進部が新設された背景はいかがですか?

2020年の政府の宣言を受け、これまで工場が主体となって行っていた環境への取り組みを本社主導で行うことになり、 本社にサスティナビリティ推進部が新設されました。ここ数年資源エネルギー庁による省エネ法定期報告に基づく事業者クラス分け評価ではSクラスの評価をいただいていましたが、 カーボンニュートラルの実現に向けてはCO2の絶対量での削減が必要であり、 省エネだけではその実現は不可能と考えられたため、今後のさらなる取り組みについても見通す必要がありました。

Q. 東邦ガスのCN×Pサービス(CNロードマップ策定支援)を受けることになったきっかけは?

製品の製造工程では、大量の電気とガスが必要となります。電気についてはCO2フリー電気などが話題になる一方で、 ガスにはどんな未来があるのかを調べていく中で、東邦ガスがカーボンニュートラルへの⽀援業務を行っていることを知りました。 担当者から「CO2削減の取り組みを進めるには、多くの社内・社外のステークホルダーと議論・意思決定することが必要となり、 その際には、費⽤対効果や設備計画等を鑑みて、どのような順番でどんな施策に取り組むかを策定・合意を得なければなりません」と説明を受け納得。 加えて、これまで当社が取り組んできた省エネ対策が、今後どこまで寄与できるかも知りたいと思い、サービスを受けることを検討しました。 当初はコストと手間を掛けてまで取り組むべきかという迷いもありましたが、CN×Pで得られる結果が中期経営計画の気候変動対応方針を作成するために有効であることや、 カーボンニュートラルの実現に向けた各部門の周知にもつながると考え、上席からも了承を得ることができました。

Q. CN×Pサービス(CNロードマップ策定支援)はどのように進んでいきましたか?

最初にキックオフミーティングを開き、その後、現場確認が実施されました。 以前にも熱に関する省エネ診断を受けたことがありましたが、今回のようなエネルギー消費量を⼯程や設備別に分解したエネルギーフロー図を理解した上で、 主要なエネルギー使⽤設備やユーティリティの現状を把握するやり方は初めてでした。現場確認では、工場の施設部門や生産部門にも協力してもらいました。
その後、「打ち⼿の幅出し」と題して、東邦ガスさんの技術者と一緒にCO2の削減について、ブレインストーミングのような形でさまざまなアイデアを出し合いました。 そこで出た案に対して当社内で現実的な手段であるかの協議検討を行い、 東邦ガスさんにフィードバックするなどを繰り返し、次第に形になっていきました。

Q. 「CNカーブ」を見た感想はいかがでしたか?

私たちだけでは想像することもできなかったであろう、さまざまな策を提示していただくことができました。 また、それぞれの策によるCO2排出削減量やコストがグラフ化されることで、おおよその費用感も掴むことができました。結果としては、 想像していたよりもこれまで注力してきた省エネの分野によるCO2の削減余地が⼩さく、 これからはよりダイナミックな⽅策を選定していかなければいけないという現実を目のあたりにしました。

Q. 「CNカーブ」で提案された策は現実的でしたか?

CNカーブを作成するうえで必要な項⽬は3つありました。 「何を対象とするのか」については、当社で実現可能かを協議しました。「削減効果はどの程度⾒込まれるのか」については、 現状のエネルギー使⽤量と改善余地と現場確認から推定しました。「費⽤をどの程度要するのか」については、 現時点では確立されていない技術などもあるため、金額の推定は容易ではありませんし、 その成果について未知の部分もありました。しかし、そこで躊躇するのは得策ではなく、いい意味での⾒切りが必要でした。
提案された内容は、少ないコストで大きな成果が得られるものから、大きなコストが必要となるもの、成果が未知数のものまであり、 まずはできることから優先順位をつけて取り組んでいくことが大切だと感じました。

Q. CN×P の成果や今後の展望についても教えてください。

CNカーブも参考にしながら、中期経営計画に向け今後4年で必要な予算を算出することができました。 今回マザー⼯場でCNカーブを作成したことで、他の⼯場にもある程度適⽤ができそうな項目があることもわかりましたので、 少しずつ各工場、グループ会社、海外グループ会社にも応用していければと考えています。今後の工場新設の際の参考にもなります。 またカーボンニュートラルの実現は工場や設備だけの問題ではなく、素材や製造工程の見直しなど製品開発の面からのアプローチも欠かせません。 このように今後の取り組みの道筋を見える化したことで、全社的にも従業員一人ひとりが今まで以上に環境問題を意識していってくれることにも期待しています。 今回作成していただいたCNカーブなどは、今後は広報部⾨を通して、ステークホルダーへの情報開⽰の資料としても活用していく予定です。

建材製造メーカーのカーボンニュートラル

≪ライタープロフィール≫
  • 生木卓(なるき・たかし)
  • 三重県四日市市出身。名古屋と東京を拠点に「インタビューライター」として、これまでに学生から経営者まで5000名以上の取材を担当。 20 年以上の求人広告制作の経験を生かして、幅広い業界の会社パンフレットや入社案内、会報誌、Webサイト、広告物などの企画・取材・ライティング実績があります。

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