【インタビュー】水素燃焼がおためしできます!東邦ガスの水素燃焼試験サービスとは!?|TOHOBIZNEX

東邦ガスの水素燃焼試験サービスとは!?

担当者に聞きました!
既存の工場炉やバーナーで、水素燃焼をおためしできます!

記事掲載日:2023/03/30

経済産業省で開かれた「2050年に向けたガス事業の在り方研究会」(2021年4月)の中間とりまとめにおいて、 今後の需要家側の取り組みの一つとして「水素の直接利用」が掲げられました。水素はCO2の排出量がゼロであるだけでなく、既設の燃焼設備の流用や、 元の燃料への再転換も可能であるなど、既存ガス利用の代替として有力な選択肢の1つだといわれています。水素の実用化に向けては、 まだまだいくつかの課題がありますが、東邦ガスは製造・輸送・消費の3つの視点において、水素の実用化に向けた取り組みを行っています。 ここでは利用者が既存の燃焼設備で水素を利用してみることができる「水素燃焼試験サービス」について、 東邦ガス 産業エネルギー営業部の上谷さんに、お話を聞いてみました。(インタビューライター 生木卓)

Q.東邦ガスの水素燃焼試験サービスとは、どういったものですか?

現在工業炉でガスを使っているお客さまに対して、ガスの代わりに水素を使うことができるかどうかを確かめていただく試験になります。 この方法は二つあって、一つがお客さまの工場などに、「東邦ガスが水素を持ち込む」方法で、もう一つが、東海市にある東邦ガスの研究所に、 「現在お客さまが利用している炉やバーナーを持ち込む」方法です。後者は「水素燃焼おためしサービス」として、展開しております。

 写真:都市ガス(上)水素(下)の火炎の比較

東邦ガスの水素燃焼おためしサービス

Q. 二つの方法による違いを教えてください?

水素の利用は単純に燃焼できたらOKというわけではなく、燃焼による製品への品質影響や、 ガス燃焼を利用したときとの違いを検証する必要があります。東邦ガスが水素を持ち込む方法では、お客さま先に配管の接続工事などを行う必要がありますが、 実際の生産環境に近い条件で試験を行うことができます。一方、「水素燃焼おためしサービス」では、東邦ガスの研究所での試験となるため、 お客さまにて供給設備を準備していただく必要がなく、比較的安価に水素燃焼試験を行うことができます。 また、サーモビューアやセンサーなどを利用して、燃焼の安定性や火炎の長さ・温度などを計測することができます。

 写真:水素カードル

Q. お客さまが水素燃焼試験サービスを利用するメリットはどこにありますか?

水素燃焼試験サービスを行うことで、現在のガスによる燃焼を水素に代えたときにどんなことが起こるのかを、 実際の目に見える形や数値データとして確認いただくことができます。「水素がどんなものなのか」「実際に使ってみるとどうなるか」など、 水素の利用についてのイメージがまったくないというお客さまも多いと思います。 また、水素の利用に対して「危険なもの」と想像されているお客さまもいます。東邦ガスでは、長年のガス燃焼で磨いてきた技術を活かして、 以前より水素燃焼についても研究を行ってきました。東邦ガスが行う水素燃焼試験サービスでは、これまで培ってきた技術を活かしながら、 法令に沿った配管や供給設備を利用。供給の設計から施工、実証試験までをワンストップで行うことができます。 また既存の設備での水素利用を検討することは、水素化に伴う設備の改造を最小限に抑えることができ、 場合によっては都市ガスの利用に戻すこともできる、「無駄にならない」取組みだと考えております。

Q. 水素燃焼試験サービスを利用したお客さまからは、どのような感想が寄せられていますか?

「課題がわかってよかった」「水素利用について検討する道筋ができた」と言っていただくことが多いです。 実際、水素の実用化までには製造・輸送・消費すべての段階において、まだまだ課題があるのが事実です。 その一方でカーボンニュートラルの実現に向けて、水素による燃焼は検討しなければいけない選択肢の一つでもあります。 早い段階でおためしサービスを利用していただき、 水素を利用した際の課題を見つけていただくことで、将来的に水素を使うことになったときの準備を、あらかじめ進めておくことができます。

Q. どのようなお客さまに水素燃焼試験サービスを利用していただきたいですか?

以前は水素の利用に興味を持っていただいているのは、大手自動車メーカーさまや自動車部品などの製造業のお客さまが中心でしたが、 最近ではその他の業種にも広がっているのを実感しています。また、2022年12月には政府より、 実効性のあるグリーントランスフォーメーション計画を策定した企業に対して低利融資を行う方針も発表されました。 現在、ガスによる燃焼を行っているすべての事業者さまにとって、水素への代替を検討する日が来るかもしれません。 その可能性が少しでもあるお客さまは、ぜひ一度、早い段階で水素燃焼試験サービスを通じて、水素利用の実感を掴んでいただければと思います。 少しでも皆さまのお力になれればと、今後は水素供給ユニットの貸し出しも検討しています。

Q. 最後に水素バーナーをご検討されている企業へのメッセージをお願いします。

カーボンニュートラルの実現に向けて、水素の利用は有効な選択肢の一つです。 私どもも、水素化検討のニーズが高まっていることを肌で感じています。まだまだ課題の多い水素化ではありますが、 東邦ガスでは皆様の期待に応えるべく、これからも研究・開発を続けてまいります。2024年には、水素サプライチェーン構築に向け、 知多緑浜工場(愛知県知多市)にて、天然ガスを原料とした水素の製造もはじめます。 水素利用やカーボンニュートラルで課題のお持ちのお客さまは、お気軽にご相談ください。 引き続き今後とも東邦ガスを、よろしくお願いいたします。

東邦ガスの水素燃焼おためしサービス

≪担当者の紹介≫
  • 東邦ガス 産業エネルギー営業部 上谷さん
  • 水素の導入検討は、ハードルが高いと感じられているお客さまも少なくないかと思います。 東邦ガスでは、今回ご紹介したサービス以外にも、水素バーナの開発・販売、水素配管の設計・施工などのノウハウも有しており、 水素導入の検討を多面的にお手伝いできます。 お客さまのお困りごとに応じて幅広くご相談に乗ることができますので、まずはお気軽にお問い合わせいただければと存じます。

≪ライタープロフィール≫
  • 生木卓(なるき・たかし)
  • 三重県四日市市出身。名古屋と東京を拠点に「インタビューライター」として、これまでに学生から経営者まで5000名以上の取材を担当。 20 年以上の求人広告制作の経験を生かして、幅広い業界の会社パンフレットや入社案内、会報誌、Webサイト、広告物などの企画・取材・ライティング実績があります。

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