記事掲載日:2022/9/22
VRを通じて安全に火の使い方を学べる『火学®VR』を家庭科の授業に導入した 福岡教育大学附属福岡中学校 井上雅弘先生にインタビューを実施。利用の様子や生徒さんの反応についてお話を伺いました。 (インタビューライター 生木卓)
これまでの調理実習は、担当教員が調理品目を決め、各1学年で3~4品目ずつをつくるようにしていました。 それがコロナ禍に入り、例年どおりの調理実習ができない状況が続いています。その一方で、 学校教育の現場にも年々パソコンなどを使った授業(ICT教育)が導入されるようになっており、 この機会に家庭科でもICTを利用することができないかと模索するようになりました。
※ICT教育:パソコンやタブレット端末、インターネットなどの情報通信技術を活用した教育手法
ゲームなどでもVR対応型のものが増えてきており、これが授業に生かせるということで興味を持ちました。 もちろん、生徒たちも楽しみながら取り組んでくれるだろうという期待もできました。そこで、まずは利用前にデモ機を借りて自分で試してみることに。 最初は距離感を掴むのが難しかったですが、比較的すぐに操作にも慣れることができたため、授業の限られた時間の中でも十分に活用できると確信しました。
VRの利用について「13歳未満の生徒が利用する場合には、保護者の同意を得る」必要があります。初めての試みということもあり、 13歳未満の生徒も含め利用する生徒のすべての保護者から同意を得ることにしました。
また実際の授業では、VRゴーグルで視野を塞がれた生徒同士がぶつからないように、多目的室や武道場、 体育館など十分な広さのある場所を借りて授業を行いました。
写真:広い体育館でご利用いだきました。
火学®VR は5セットをレンタル、モニターは学校にあるプロジェクターや大型のディスプレイを運び込んで準備。 1クラス40名を、セットの数に合わせて8名ずつの5班に分けました。最初は1限の予定でしたが、やってみると少し時間が足りず、 途中から他の教科の先生にも協力していただき、連続した2限ずつの授業に組み替えました。実際のプレイは一人1回2~3分になるため、 結果的には通算で一人3~4回は取り組むことができてよかったです。1回目でスムーズに最後まで進める生徒はほとんどいませんでしたが、 2回目では多くの生徒が最後まで進むことができました。ケガなどの心配をする必要がなく、失敗が経験できるのもVRのいい点だと思います。 また高得点を目指すために慎重に操作を行ったり、班の仲間でアドバイスを送り合ったりなど、いい意味でゲーム感覚で知識を身に付けることができました。
写真:マニュアルをプロジェクターで写しながらご利用いただきました。
最初は1学年のみで導入する予定でしたが、他の学年からも「自分たちもやってみたい!」というリクエストが来て、 急遽授業を行うことになった学年もあります。実習を行った生徒からは、楽しかった!という感想ばかりでした。中でもこの実習で調理に興味を持ち、 「家で実際にオムレツをつくってみた」「VRより上手にできた」「実際の方が難しかった」と言ってきた生徒が何人もいたことは、嬉しい誤算でした。
画面表示が上手くされなかったり、(連続して授業を行ったため)途中でコントローラーのバッテリーが切れたりなどのトラブルはいくつかありました。 いずれも教師が対応すればその場ですぐに解決できるものばかりで、大きなトラブルはありませんでした。
調理実習とVRの相性はとてもいいと思います。今後は、調理のメニューが増えたり、 魚をさばくなどの火を使う以外のメニューが増えると、より授業でも利用する機会が増えそうです。
| 学校名称 | 福岡教育大学附属 福岡中学校さま |
|---|---|
| 所在地 | 〒810-0061 福岡県福岡市中央区西公園12-1 |
| ホームページ | https://fukuokajs.fukuoka-edu.ac.jp/ |
| 開校年度 | 昭和22年4月 |
| 生徒数 | 374名 ※2022年8月時点 |
| 教育 | 「学ぶ心」が何より大切です。勉強が楽しくなければ「学ぶ心」は育ちません。自分から学ぶ授業は、受け身の授業よりもずっと楽しいものです。 だからどの教科も受け身ではなく、自分から学べることを大切にしています。ICTを駆使してアクティブラーニングを促進し、次代の学習へ対応します。 |
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